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☆奈良へ☆

正倉院正倉整備工事見学会


先月の東京の旅から帰るや否や、次の日曜日には奈良へ。
そもそも昨年末、奈良で過ごした際にふと目にとまった正倉院が工事中だった事が気になり
少し調べてみた事に始まりました。
期間は昨年10月から平成26年までで、屋根の葺き替えを主とする整備工事とのこと。
しかしこれは100年に一度の整備工事らしいのです!
見学会があることを知り、早速応募をして楽しみにこの日を迎えたのでした





外観
↑鉄骨で覆われた高床式倉庫「正倉院」。

幼なじみも云っていましたが、修学旅行でも「正倉院」を見た記憶ないんですよね。
だからこの日は、しっかりと間近で拝見してきましたよ!

この正倉院正倉とは、奈良時代創建の東大寺の倉庫の内の1つで
天平時代に聖武天皇が崩御された際に、光明皇后が聖武天皇のゆかりの品々を
東大寺大仏に献納したのが正倉院宝物のはじまりだそうです。
平成9年には国宝に指定され、翌年には「古都奈良の文化財」として
世界遺産に登録されているそう。
大きな宝箱ですね





床下
↑倉庫を支える束柱は主に創建当初からのもの。

さて受付で身分証明書を見せ、早速中へと足を踏み入れました。
倉は三倉に仕切られ、正面に向かって右から順に、北倉、中倉、何倉と呼ばれていて
間口約33m、奥行き9.4m、床下約2.4m、総高約14mという大きさ!
床下の直径約60㎝丸柱は自然石の礎石の上に乗り、巨大な宝庫を支えていました。
これは、宝物を湿損や虫害から守るのと同時に
盗難防止(昔、盗難にあったそうですよ)に考慮した構造のようです。
それにしても、間近で見る豪壮な構えには感動しました。




正倉院1
↑校木(あぜき)の断面。

北倉と南倉は、木を大きな三角にした校木を井桁に組み上げた校倉造り。
これ、教科書には写真が載っていて、テストにも必ず出ましたよね(笑)
ちなみに、中倉は北・南倉の壁を利用し、東西両面は厚い板をはめた板倉造りだそう。
各倉とも東側の中央に、入口がありました。
総檜造りです!!




正倉院2
↑しっかり施錠した中倉入り口。

南倉が長らく僧綱(のちの東大寺 三綱)が管理する綱封倉だったそうですが
明治8年(1875年)には、正倉および正倉院宝物が政府の管理下に置かれるにあたり
三倉とも勅封倉(開扉には天皇の許可が必要)になったそうです。




鍵
↑重厚な鍵。

正倉院宝物が今もなお極めて良好な状態で、しかも多数のものがまとまって残された
もう1つの理由は、この勅封制度によってみだりに開封することがなく
手厚く保護されてきたことなのでしょうね



さて、倉の内部を拝見する為に上へ。


正倉院3
↑北倉の内部。

倉はすべて二階造り。
この北倉は主に、光明皇后奉献の品を納めていた倉だそうです。
手前の階段や二階の手すりなどの比較的新しく感じられる木は大正の修復工事で
変えられたもの。
それでも100年前の木なのだから、この美しい色のまま保たれているとは恐るべし。
しかももっと凄いのは、他は創建当初の木だということですね。
本来はここに唐櫃や陳列棚があり、そこに宝物が保管されていたそうですが
戦後建築された、空調設備の整った近代的な東宝庫と西宝庫に宝物は移されたそうです。
またこの工事中、唐櫃や陳列棚は湿度の高低差を緩和するために
同建物内の同じ高さに倉庫を造り、そこに保管されているそうです。


さて、更に上へと。。。



屋根
↑間近で屋根を拝見。

こんな機会でも無いと、手の触れそうな距離で正倉院の屋根など観られませんよね。
今この状態は、丸瓦、丸瓦葺土、平瓦葺土を撤去して、土居葺の状態です。
見学の為に一部その下の野地板、裏板などの断面をわかりやすく見せてくれています。
前回の大正時代に行われた屋根の全面修復工事から約100年が経過していることで
瓦のずれや破損、瓦を固定する葺土の流出が見られてそうですが
大正の修理時で雨漏り防止の為に新たに設けられた土居葺の傷んでいる部分は
少なかったそうです。
これも大正時代の工事に携わった職人さんが丁寧なお仕事をして下さったおかげですね。
改めて、この修復工事の大切さを認識しました。






瓦
↑明治時代の鬼瓦

瓦には、製造年月日や製作者を示す刻印や篦書き(へらがき)がある物が多いそうですが
この度の屋根葺き替え工事では、創建当初の天平時代から、鎌倉、室町、江戸、明治、
大正そして現代に補足した瓦まで、いろいろな時代のものが含まれていたそうです。
これは、修理の際に全て新しい瓦に変えるのではなく、古い瓦を大事に再生した
証といえますよね。
今回の修理でも再用できる物はできる限りということのようでしたが
残念ながら使えない瓦も多く、半数以上を新たに製作することになるそうです。
とは云うものの、文化財修復の基本は創建当時の姿を尊重し
新たな改変を極力避けるという考え方が一般的だそうなので
表面の仕上げに布目や縄目を付けたりと、創建当初の瓦の復元を試みているのでそう。
もちろん、この度新しく製作した瓦にも、今回の修理年度を刻印して
後世の人に判るようにするそうですよ

こうやって、人から人へと日本の歴史を繋いでいくことは
私達にとってとても重要な役割なんだなと感じました。
ちなみにここに入っていた宝物を拝見できる『第64回 正倉院展』が
平成24年10月27日(土)から11月12日(月)まで、奈良国立博物館において開催されるそう。
これも、興味深く思えてしまうのは、そういう歳になったってことかしら



全5回の整備工事見学。
今回は2回目でしたので、また工事の進捗状況を見せて頂けることと思います。
是非、ご興味のある方は積極的に応募してみて下さいね


宮内庁公式ホームページはこちらです。

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プロフィール

小川 忍

Author:小川 忍
SHINOBU OGAWA
10月生まれの天秤座。
2006年より 紅茶・フルート教室
「putney saloon」主宰。
八事教室、教育機関、出張教室等で活動。
パットニーサルーンホームページ

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